2013年3月11日月曜日

研究者の心得

東日本大震災から2年。亡くなった方々に対して黙祷を捧げます。
人工透析の方々も大変な目にあわれたました。基礎の研究者が直接貢献できることは少ないですが、自分のやれる範囲内でベストを尽くすしかありません。

研究者は自分の好きなことを勝手にやれる特権階級ではありません(自分のためだけにやる研究は趣味です)。大学が完全に自由で何をどうやってもよいということはなく、社会とつながっている点で同じです。

1. この困難な時期に研究に対して税金を払ってくれる国民や患者さん、研究を支えてくれる技術支援や事務支援の方々、に思いを馳せ、その期待に応えられる様に(恥ずかしくないように)自分を律して研究すること。
(この思いの大きさがその人の研究人生を支えます)

2. 社会人として最低限の基本を身につけること。
当たり前のことですが。。。
挨拶はしっかりする
lab meetingには絶対に遅刻しない。無断欠席もしない。 (皆の貴重な時間である。memberの仕事に敬意を払い、積極的に参加する)
掃除は皆でやる (他人が自分に奉仕してくれるのが当然ではない。上の立場になるほど率先してやる)
他の人のために働く(同僚の支援、ラボの維持、書類など、頼まれたら快く受ける。自分からみつけて動く。「自分の仕事ではない」ことなどない)
助けてもらったら必ず感謝する(誰に対しても。思いがあれば自然とでるはず)
報告はこまめに関係者全員に、お願いは礼儀正しく(メールのccや口頭で。重複して悪いことはない)

3. この基本をおさえた上で、チャレンジする
十分相談した上で、失敗を恐れず、まずやってみる(やらない理由は100もある)
リスクをわかった上での失敗は非難されるものではまったくない
打席にたつことが大事 1打数1安打より10打数3安打の方が優れている
本人も予測しなかったことがわかるのが自然科学の醍醐味であり、自然は人智を越えています。

自分を含めて世界を感動させる(ワクワクさせる)のが研究者の本分です。それができなくなったり、自分のためだけにscienceを使ったりするようになったら、ピペットマンを置くべきでしょう。それが研究者の矜持というものです。

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